カーリングの歴史
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カーリングという名称は,髪の毛の「カール」にたとえられるように、 投げられた石がゆっくりカールすることに由来していると言われています。
カーリングの起源については諸説がありますが、 昔、北欧の人々が大陸の凍った池や川の氷上で石を投げ合って遊んだのが 始まりではないかと考えらております。 やがてこの「遊び」がカーリングになるのですが、この「遊び」はかなり古くから行われていたと考えられます。 スコットランドで発見されている最も最古のカーリングストーンには、1551年の日付が記されています。 このことからもカーリングは、およそ15世紀にスコットランドで発祥したというのが定説になっております。
1760年にエジンバラキャノンミルズクラブが創立されました(これ以前にもカーリングクラブはあったようです)。1838年には、グランド・カレドニアン・カーリングクラブが設立されております。 このクラブは、1843年に時の女王によってロイヤルの名称を授かり、 ロイヤル・カレドニアン・カーリングクラブとして現在も残っております。 160年前にスコットランドで結成された、このカーリングクラブはやがて世界のカーリングを統括していきます。
その業績は現在のカーリングスタイルを確立し、世界選手権の開催に貢献しました。 多くのカーラーは自国のカーリング協会に登録されますが、 それは同時にロイヤル・カレドニアン・カーリングクラブのメンバーとしても登録されます。 世界中のカーラーはたったひとつのクラブの仲間なのです。
世界選手権の参加チームが現在の男女各10チーム体制になり、ジュニア選手権の 開催、そして多くの国々がカーリングを楽しむようになり、より充実した世界規模で のカーリング活動を統括していく組織が必要になりました。 1957年に「国際カーリング連盟(ICF)」が設立されました。なったのは、ロイヤル・カレドニアン・カーリングクラブでした。
やがてオリンピックへの正式種目としての参加、より多くの国々の参加を受けて 現在の統括団体として、1991年に「世界カーリング連盟(WCF)」に改編されました。
- 15世紀 ヨーロッパ、スカンジナビア地方がルーツ、発祥の地はスコットランドと言われている
- 1838年 ロイヤル・カレドニアン・カーリングクラブ設立(スコットランド)カーリングのルールができ、スポーツとして確立する
- 1957年 国際カーリング連盟(International Curling
Federation、略称ICF)設立
- 1959年 世界カーリング選手権大会始まる(以後毎年開催)
- 1991年 世界カーリング連盟(World Curling Federation、略称WCF)に名称変更
加盟国一覧 |
スコットランド |
カナダ |
アメリカ |
スェーデン |
スイス |
ノルウェー |
フランス |
ドイツ |
デンマーク |
イタリア |
イングランド |
オランダ |
ウェールズ |
オーストリア |
フィンランド |
ルクセンブルグ |
日本 |
ブルガリア |
オーストラリア |
ハンガリー |
ベルギー |
チェコ |
アンゴラ |
アイスランド |
リヒテンシュタイン |
メキシコ |
ニュージーランド |
ルーマニア |
バージン諸島 |
ロシア |
韓国 |
(1998年6月現在) |
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オリンピックとカーリング |
世界カーリング連盟(WCF)は、毎年、世界選手権を開催しています。世界を幾つかのゾーンに分けてその代表が派遣を競います。
この世界選手権の順位が、オリンピック出場の為の評価も兼ねてます。オリンピック開催前年までの世界選手権の順位をポイントに置き換えて、総合ポイントの高い順にオリンピック出場の資格が与えられます。
日本の「オリンピックへの道」は、各地方大会の上位入賞チームが各地域大会に出場し、その上位チームが日本選手権に出場し、優勝を争います。
優勝チームを中心に代表チームを作り、パシフィック選手権(オーストラリア、ニュージーランド、韓国、日本)に挑戦します。
その優勝チームがゾーン代表として、世界選手権に出場できます。
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日本のカーリング |
カーリングが日本に正式に紹介されたのは、1937年(昭和12年)と言われてます。
この前年にドイツ、ガルミッシュパルテンキルヘンで開催された冬季オリンピックに、参加した日本選手団が4年後に開催される予定だった、札幌冬季オリンピックで採用する目的で現地よりストーンを持ち帰り、最初長野県諏訪湖で実演し、カーリングクラブ設立、カーリング大会も開催されたようです。しかし残念ながらその後の、日中戦争、第2次世界大戦によって、1940年札幌冬季オリンピックは幻の大会となり、カーリングも歴史の中に埋もれてしまいます。
1947年に長野県、諏訪湖で、1950年代に北海道、ウトナイ湖や、長野県、蓼科湖でカーリングが紹介された事がありましたが、いずれも普及するに到りませんでした。
時はさらに進み、北海道で1977年にカナダ、アルバーター州との文化交流事業の一環として、カーリングが紹介されました。
1980年1月、北海道庁の招待で元世界チャンピオンのウォーリー・ウースリアック氏が来日され、北海道21市町村においてカーリング講習会を開催し、普及に努めました。これが功を奏し各市町に協会が続々誕生し、翌年1981年には北海道カーリング協会が設立されました。
一方東京では在京カナダ人や、外国帰りでカーリングの経験のある人達が集まり、スケートリンクを利用してカーリングを楽しんでいました。
北海道カーリング協会の設立、前後してカナダ、カルガリーで開催される冬季オリンピックで公開競技として、カーリングが採用されるに及んで日本国内でも「カーリング」が知られるようになってきました。
1983年東京都カーリング協会設立、1984年愛知県カーリング協会が設立され、北海道カーリング協会を含めた3協会を基に、1984年2月に日本カーリング協会が設立されました。
日本選手権はこの設立を記念し、かつてオリンピックの会場として、多くの思い出を持つ真駒内屋内競技場で第1回大会を開催しました。
現在日本カーリング協会には16都道府県の協会が加盟しております。 |
北海道ブロック |
北海道 |
東 北ブロック |
青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 |
関 東ブロック |
栃木県 千葉県 東京都 神奈川県 |
中 部ブロック |
長野県 愛知県 新潟県 |
近畿以西ブロック |
京都府 福岡県 熊本県 |
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