始める前に
用具について
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靴 |
カーリングのストーンを正しく投げるためには、片方の靴に滑りやすい材質のものが必要となります。
右利きの人は左の靴の底一面が、また左利きの人は右の靴底が摩擦の少ない材質でおおわれていないといけません。
滑るための道具は一般にスライダーと呼ばれますが、(普通の靴の上からはく)取り外しのできるものや、カーリング用シューズに固定されたものがあります。初めてカーリングをする人には便利で経済的なものとして運動靴の裏に滑りやすいビニールテープを用いることもできます。ガムテープを一巻き用意しておくと便利です。
滑らない方の足の靴底は、氷をしっかりつかむことができ、安全かつバランスが保てる材料でおおわれていることが大切です。初心者には柔らかい底の運動靴で十分でしょう。 |
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ブラシ |
スウィーピングに用いる道具をブラシと呼びます。ブラシはストーンのスピードや方向を調節するために用います。豚毛、馬毛、合成繊維などで作られていて、氷面をゴシゴシこするためのものです。古いブラシや傷ついたブラシはアイス表面にゴミを落として、ミスショットの原因になることがあるので気をつけてください。
今からそんなに古くない時代まだ「ほうき(コーンブルーム)」を使用していました。その時代の名残で現在でも「スイープ」を「掃く」というカーラーが多い。
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ウェア(服装) |
カーリングに一番適している服装は、暖かくてゆったりと重ね着のできるもの、デリバリー(投球動作) の時に動きやすいものと思います。 |
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ゲームをやってみよう
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■アイスとストーンの特徴■ |
カーリングという名前は、ストーンがカールする、つまりアイス表面を滑っていくにつれ曲がるところからつきました。
カーリング用のアイスをもっと近くから眺めてみると、表面に小さなツブツブがあるのに気がつくと思います。このツブツブのおかげでストーンとアイスの間の摩擦が減って、ストーンを楽に遠くまで滑らせることができるのです。
ストーンの(底のリング状の)ランニングエッジ(滑り面)、あるいはリム(縁)は、実際に氷の表面と接している部分です。
このランニングエッジを決して傷つけないように細心の注意を払って下さい。ストーン側面(磨かれていないバンド状)の部分はストライキング・エッヂ(当たる面)といって、ストーン同士がぶつかる部分です。 |
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■ゲームの目標■ |
カーリングの1チームは4人で、エンドと呼ばれる一区切りに一人が2回ずつストーンを投げます。1エンドが終わると、(相手のストーンと合わせて)計16個のストーンが投げられたことになります。ストーンは相手チームと1投ずつ交代
で投げます。簡単に言うと、各エンド、自分たちのストーンが相手のストーンよりも円の中心に近いところで終了できるよう試合を進めます。
各エンドで16個のストーンが投げられた後、両チームの3番目に投げる2人がどちらのチームのストーンが円の中心に近いか決めます。円の中心に近いストーンは全て得点でき、1個につき1点です。ということは、各エンド得点できる
のはどちらか一方のチームだけです。得点するためには、円の中に入っているか、円に触れていないといけません。1エンド終了した時点で得点できるストーンが1個もないとき、ブランク・エンド(空のエンド)と呼ばれます。
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■チームのポジション■ |
カーリングチームの4人のメンバーは、リード、セカンド、サード(バイス・スキップ)とスキップです。リードがまずストーンを投げます(1人2投)。続いてセカンド、サード、そしてスキップの順です。
リードとセカンドは、チームメイトが投げたストーンのスウィーピングを受け持ちます。
サードもリードやセカンドが投球するときスウィーピングします。
スキップは作戦を分担し、全てのプレーヤのショット指示をします。スキップは自分が投げるとき以外、ストーンを投げるのと反対側のハウス(円)の中に立ち、指示を出します。スキップが投げるときは、
サード(バイス・スキップ)がスキップの役をします。
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■サイン(シグナル、合図)■ |
これから行なおうというショットは、簡単なサインで知らせます。
スキップは、ターン(インターンかアウトターン)とウェイト(ヒットかドロー)を指示します。
スキップのサインは簡単でわかりやすくして下さい。チームごとにしっかりと打合せが必要です。 |
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■インターンかアウトターンか■ |
どのショットも必ず回転をかけて投げます。インターンかアウトターンです。
決めたところにストーンが行くためには、どういう風にどちらのターンをかける(ストーンに回転を与える)のか、把握しておきましょう。 |
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■ドローかテイクアウトか■ |
カーリングのショットには大きく分けて2種類あります。ドローかテイクアウト(ヒット)です。ドローとは、こちらから投げて、向こう側のプレーエリアにちょうど止まるくらいの強さで投げるショットです。どこに(最終的に)ストーンを止めたいかを指示してから、スキップは投げる人の目標になるようにブラシの位置を決めます。
テイクアウトはストーンをはじき出すショットです。スキップは出したいストーンを軽くブラシでたたくことで、その意志を告げます。スキップは次に、投げる目標となるようにブラシの位置を決め、インターンかアウトターンかを指示し、相手チームのストーンをはじき出すのに十分なウェイト(つまり強さ)で投げるよう伝えます。 |
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■ルールを学ぶ■ |
カーリングのルールや進め方でもっとも大切なのは、スポーツマンシップとフェアプレー精神です。カーリングでは、普通審判なしで試合をして、両チームにフェアで協力的な方法でルールを採用したり、解釈したりします。
◆ カーリングをする人は、ゴミのついていないきれいな靴を使用して、アイスの表面を傷つけないこと。
◆ (水のボトルを除いて)食べ物、飲み物を試合をする場所へ持ち込まないこと。
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カーリングの試合を始めるときは、必ず相手チームのメンバーと握手を交わす。
◆
それぞれのチームから1人ずつ代表を出し、その2人がコイントス(ジャンケン)をして1エンド目どちらのチームが後攻になるか決める。
◆
相手のチームがストーンを投げているとき、自分達の番になったらすぐストーンを投げ、スウィープできるように準備しておく。
◆ 相手がストーンを投げようとしている時には、静かにしてアイスの端に立っている。
◆
ストーンを投げたり、スウィープしたりしていないときは、アイスの端に立つ。
スウィーピングをし終えたら、投げる方に帰ってくるときアイスの端に沿って歩く。
◆ 得点したチームが次のエンドで先にストーンを投げる。
◆
次のエンドの準備でストーンをアイスシートの隅に押すとき、十分注意するようにプレーヤに告げる。
自分のストーンは自分のコーナの方に押してひとかたまりにするようにする。
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カーラーはゲームや練習にはいつも時間通りに来るよう心がける。
参加できないときにはインストラクターやプログラムの担当者に知らせて、スペア(代わりの人)を捜してもらう。 |